「>」モード:書き込み専用(上書き)でファイルを開く

Perl で open 関数を使ってファイルを開く際に、「>」モードを指定すると書き込み専用でファイルを開くことができます。対象のファイルが既に存在していた場合は上書きでファイルへ書き込みを行います。ここでは Perl のプログラムの中で「>」モードを使って書き込み専用でファイルを開く方法について解説します。

(Last modified: )

「>」モードでファイルを開く

モードとして > を指定した場合、書き込み専用でファイルを開きます。書式は次のどちらかを使用します。

open(ファイルハンドル, "> ファイル名");
open(ファイルハンドル, ">", "ファイル名");

引数を 2 つ使う場合にはファイル名の前に > + 空白 を付けます。引数を 3 つ使う場合には 2 番目の引数に > を指定し、 3 番目の引数にファイル名を指定します。

> モードの場合は次のように動作します。

・書き込み専用
・ファイルが存在していた場合、ファイルを開いた時にファイルサイズを0にする
・ファイルが存在してなかった場合、新規にファイルを作成

指定したファイルが存在していた場合はいったんファイルサイズを 0 にしてから書き込みを行いますので、上書きでの書き込みということになります。また指定したファイルが存在していなかった場合でもエラーとならず、新規にファイルが作成されます。

実際には次のように記述します。

open(DATAFILE, ">", "data.txt") or die("error :$!");

この場合 data.txt と言うファイルを書き込み専用で開きます。

サンプルコード

それでは簡単なサンプルを作成します。

use strict;
use warnings;
use utf8;
use open ":utf8";
binmode STDIN, ':encoding(cp932)';
binmode STDOUT, ':encoding(cp932)';
binmode STDERR, ':encoding(cp932)';

open(DATAFILE, ">", "data.txt") or die("Error:$!");

print DATAFILE "西田\n";
print DATAFILE "長谷部\n";
print DATAFILE "木内\n";

close(DATAFILE);

テキストエディタでプログラムを記述したあと sample.pl という名前で保存します。(文字コードは UTF-8 です)。コマンドプロンプトを起動し、プログラムを保存したディレクトリへ移動したあとで次のように実行します。

perl sample.pl

あらかじめ sample.pl と同じディレクトリに data.txt というファイルを作成しておきました(文字コードは UTF-8 です)。ファイルには次のようなテキストデータを入力してあります。

「>」モード:書き込み専用(上書き)でファイルを開く(1)

次のように実行結果が表示されます。

「>」モード:書き込み専用(上書き)でファイルを開く(2)

プログラムを実行後、あらためて data.txt ファイルを開いてみると、元々入力されていたテキストは削除されており、あとからファイルに書き込んだテキストデータだけが入力されているのが確認できます。

「>」モード:書き込み専用(上書き)でファイルを開く(3)

それでは先ほどのサンプルを少し変更し、書き込み専用で開いたファイルに対してファイルから読み込みを行ってみます。

use strict;
use warnings;
use utf8;
use open ":utf8";
binmode STDIN, ':encoding(cp932)';
binmode STDOUT, ':encoding(cp932)';
binmode STDERR, ':encoding(cp932)';

open(DATAFILE, ">", "data.txt") or die("Error:$!");

while(my $line = <DATAFILE>){
  chomp($line);
  print "$line\n";
}

close(DATAFILE);

プログラムを実行すると次のようにエラーが表示されました。

「>」モード:書き込み専用(上書き)でファイルを開く(4)

書き込み専用で開いたファイルからテキストデータを読み込もうとすると、上記のようにエラーが発生し読み込みは行えません。

-- --

Perl のプログラムの中で「>」モードを使って書き込み専用でファイルを開く方法について解説しました。

( Written by Tatsuo Ikura )

Profile
profile_img

著者 / TATSUO IKURA

プログラミングや開発環境構築の解説サイトを運営しています。